「FROM BREWERY & FARM ~生産者の想い」。食材の生産者さんへの取材記事や、看板料理のヒミツなど、キリンシティをより楽しんでいただける読み物をお届けしています!

ドイツ西部ノルトライン=ヴェストファーレン州の都市、デュイスブルグ。訪れた12月上旬はちょうどクリスマスマーケットが開かれ、雨にぬれた石畳にイルミネーションが映えています。幻想的な街並を楽しみながら歩いた先に、目当てのビヤパブ、『ケーニッヒシティ』がありました。

ケーニッヒシティは、デュイスブルグのビールの名門、ケーニッヒ・ブルワリーの老舗ビヤパブ。そしてキリンシティのモデルとなったお店です。1983年、キリンシティ六本木一号店がオープンした当時、キリンシティはこの『ケーニッヒシティ』のライセンス店という位置づけでした。

 

 

 

 

お気づきでしょうか。キリンシティのロゴマークも、このお店が元になっているのです。馬蹄形のカウンターとその上にあるビール仕込み釜を模した銅製の天蓋。そして何といっても3回に分ける独特のビールの注ぎ方。どれもこのお店から受け継いだものです。

その後ライセンスは解消され、別々の道を歩くことになったのですが、今回ドイツへ行く機会ができたので久々に訪ねてみました。実に22年ぶり!

外観こそ変わっていますが、店内は往時の雰囲気を色濃く残していました。カウンターには思い思いにビールを楽しむ常連さん。その手元に目をやると・・・

「あれ?」グラスが変わっていますね。

キリンシティで使っているポカールグラスも、元はケーニッヒシティと同じもの。ドイツのザーム社から輸入しているのですが、このお店では今は少し形の違うピルスナーグラスを使用していました。

ビールを注ぎ出す蛇口のレバー部分も変わっていました。独特の横に回すタイプではなく、よく見かける、前に倒すタイプに。
でも、注がれたビールのこんもりとした泡は、キリンシティと同じです!

マネージャーさんに声をかけ、話を聞いてみると、彼も日本にケーニッヒシティをモデルにした店があることは知っているとのこと。気前よく店内を案内してくれて、ビールについても色々と話してくださいました。聞いていると、ビールの管理や機器のメンテナンス、衛生については力を入れ、意識も高いことが分かりました。

料理メニューはすごく搾って5品程。
“ビアレストラン”として料理を充実させてきたキリンシティと違い、ビヤパブにこだわっている様子が伺えます。(キリンシティ六本木1号店で販売していた「グーラッシュ」=牛肉の煮込み料理を、今も提供してました!!)

さあ、いよいよです!
ケーニッヒピルスナーの樽生ビールを注いでもらいました。3~4回に分けて注ぐ方法は変わらないのですが、細かいところがキリンシティとは結構違うようです。
注ぎあがったビール、見た感じはキリンシティのご馳走ビールとそっくりですが、実際に飲んでみると、やや炭酸がきいてキリンシティのものとはだいぶ違っていることが分かります。

それぞれが歩いた20年以上の歳月で、ご本家であるケーニッヒシティと、キリンシティでは、それなりに隔たりができているのだなあと、実感しました。

キリンシティも創業から30年を超え、色々な変化をしてきました。料理の種類が少ないビヤパブとしてスタートしましたが、今はビアレストランとして手作りの料理に力を入れています。新しくオープンするお店では、お店の内装も様変わりしてきました。それでも、樽生ビールの注ぎ方は変えない。3回注ぎにこだわり、ビアマイスター制度を整えて、技術に磨きをかけてきました。

内装や雰囲気は変わらず、ビールの味が変わったケーニッヒシティ。

お店の雰囲気や料理は変わったけれど、樽生ビールは変えないキリンシティ。

変わるものと変えないもの。それぞれの考え方や、お客様が求めるものの違いもあるのでしょう。なんだか少し寂しい気もしますが、一方で「3回注ぎはわたしたちが磨き、伝えていかなければならない」という想いも新たにしました。

ドイツから受け継ぎ、守り育ててきたキリンシティの「3回注ぎのご馳走ビール」。これからも一層美味しく、ここ日本で、皆さまにお届けしていきます!